Category : 日常の変化

目の異常に隠された意外な病気

多くの人は,40代頃を境にして、視力が衰えはじめ、いわゆる「老眼」を発症します。しかし、目の異常が現れるのは、老化だけが原因ではないのです。

◆うつ病特有の目の異常

「ものが二重に見える」「視界が狭くなる」「目が痛い」「目に映る景色がすべてグレーがかってみえる」 これはすべて、うつ病の際に起こる目の異常です。うつ病で起こる症状は多種多様ですが、目に現れる異常はその中でも本人にも分かりやすい症状といえます。 うつ病の恐ろしさは、周囲の人間は明らかにおかしいと気づいているのに、本人だけは自分の異常に全く気づかないため、病院にも行かない、という点にあります。 うつ病にかかると無気力、無感動になるため、何を言われてもあまり心が動かず、周囲の説得を聞き流してしまいがちなのですが、目の異常は本人にもそれと分かりやすく、まずは眼科を受診します。

うつ病の目の異常は、脳内の神経系物質のせいで起きているものですから、眼科で目の検査をしても何の異常も発見できないという結果となります。多くの患者は、そこではじめて,自分がうつ病であるということに気づくのだそうです。 しかし、たとえば「景色がすべてグレーがかって見える」などは、周囲への興味が極端に減退しているうつ病の時には、それを異常と思う感覚さえ失っている場合もあります。 それでも「空や海をみても,美しいと思わなくなった」「花がちっともきれいに見えない」などのときは、視界がグレーになっている可能性が高いと考えられます。

◆実際に視力が落ちることもある

うつ病のサインとして、長時間のネットサーフィンが上げられます。うつ病の際には一つのことをじっくり落ち着いて考える事が難しくなるためか、次々とサイトを開けるネットサーフィンを好むようになるという報告がなされています。 もう一つ、不眠症となり、夜型が進行するという症状もあります。 この二つは、いずれも目を酷使し、視力を落とす可能性が高いものとなります。 目の異常を感じたら、まずは自分自身がうつ病を疑ってみることができれば、この病気の早期発見率は確実にアップします。

◆うつ病は、恐ろしい病です

うつ病は「心の風邪」「たいした病ではない」「単なるなまけ病」など、まだまだ理解も進まず、軽く捉えられがちなのですが、世間で考えられているよりも深刻な病気なのです。 最近の研究によると自殺者の多くは生前に何らかの精神疾患を患っていた時期があり、その大半はうつ病だったということが分かっています。 現在、日本人の死亡率の第2位となっている深刻な問題、自殺について、その原因にもうつ病は深く関わっているのかもしれません。

かつて、うつ病の治療では大量の抗うつ剤や精神安定剤などが処方される時期があり、「うつ病で医者にかかると、薬で殺される」などと悪評を立てられた時期がありました。しかし現在では、カウンセリングなどを主体とし、薬を多量に処方しないような治療が主となっています。 早期に適切な治療を行えば、うつ病から回復し、元通りの生活に戻ることは比較的容易です。 社会が不安定な現代では、リストラや倒産など、大きなストレスを感じる出来事が誰の身に起こってもおかしくありません。うつ病は、このような大きすぎるストレスによって発症する事が多い病です。 うつについて、どんな症状が現れるのかを知っておくことは、万が一自分自身の身に症状が現れた時に、早期に気づくことにつながります。 積極的にうつについて知ることは、とても大切です。

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