Category : 病気のリスク

若くてもかかる痛風という病

ある日突然、足の親指のつけ根から猛烈な痛みにおそわれ、1~2時間もすると足の甲がぱんぱんに腫れあがり、風が吹いてもそのわずかな感触で激痛が走る。 これが痛風の典型的な発作です。かつては年配の方特有の病と言われていた痛風ですが、近年、若い世代でも増加しています。

◆痛風ってどんな病気?

現在、痛風患者数は約60万人から70万人と推定されています。また、痛風の前段階である高尿酸血症、いわば痛風予備軍の人は約650万人と推定されるなど、予備軍も含めると非常に多い患者数となっています。

このうち、98パーセントが男性と、男性に特有の病気とも言われています。 これは、女性ホルモンが痛風の原因である尿酸の排泄を促すためで、女性も閉経後は罹患のリスクが高くなります。

また、40代以上の方が多い反面、最近では20代後半の若い患者も増えてきています。 若年化の理由として、酒を多く飲む、食べ過ぎ、ストレスが多いなどの生活習慣や、激しい運動をする事などが大きく影響していると言われています。

痛風は、体内の尿酸の量が増加することが原因となり発症します。通常は、体内で作り出された尿酸とほぼ同量が毎日排泄され、尿酸の量はほぼ一定に保たれています。 ところが、何らかの原因で体内の尿酸量が増えてしまうと高尿酸血症になります。 高尿酸血症の状態が長く続くと、血液に溶けきらなかった尿酸は結晶になって関節に沈着し、急性関節炎を引き起こします。これが痛風の発作の正体なのです。

また、関節だけでなく、腎臓に結晶が付着、蓄積することもあります。これを放置しておくと、やがて腎不全となり、人工透析や腎臓移植が必要な状態になります。 ただし、高尿酸血症になると、すぐに痛風発作をおこすというわけではなく、発作が起きるまでには少なくとも8年かかるといわれています。

◆痛風の予防で気をつけたいこと

では、なぜ尿酸が増えるのでしょうか。 尿酸は、プリン体といわれる物質を原料として体内で作り出されます。尿酸を減らすためには、その原料となるプリン体を増やさないように気をつけることが大切です。 プリン体を多く含む食品の摂取や、過度な運動や急激なダイエットで増加しますので、生活習慣を見直し、食事に十分気をつけることが大切となります。

総じて,尿酸値の高い方は肥満の傾向がある場合が多く、1日の総カロリーも高めの食事を取っていることが多い傾向があります。1日の総カロリーを見直し、必要以上に食べ過ぎないように気をつけるだけで、尿酸の数値は改善する事が多いのです。 ただし、急激すぎるダイエットをすると,体内のプリン体は増加します。じっくりと時間をかけて取り組む姿勢が大切です。

また、プリン体は、肉や魚の内臓に多く含まれています。例えば鶏のレバー、アンコウの肝、白子、アジやイワシの干物などはプリン体の多い食品となっていますので、摂取には注意が必要です。 また、尿が酸性に傾いていると尿の中の尿酸が溶けにくくなり、尿路結石ができやすくなります。尿をアルカリ性にするために、海藻や野菜、果実などを積極的に食べることも大切です。

また、激しい運動でもプリン体が増加しますので、人によってはこれまでの運動をセーブする必要がある人もいます。 高尿酸血症の状態では、身体に自覚症状がない場合も多く、「これくらいなら大丈夫だろう」と、ついつい無理な運動を続けてしまいがちなのですが、悪化すれば激烈な痛みを伴う症状へとつながります。 病気のリスクを軽く考えず、医師の指導を守る事が大切なのです。

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