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尿の出が悪くなってきた

中高年男性特有の症状として「前立腺肥大」があります。 尿の切れが悪くなった、残尿感があるなどの排尿障害が表れたら医療機関を受診しましょう。 また、同様の症状は前立腺がんにも見られますので、早期に発見するためにも年に一度はがん検診を受けるようにしたいものです。

◆尿の切れが悪くなるのはなぜ?

前立腺は男性にのみ存在する臓器です。 精液の一部を作る働きがあることから生殖器に分類されることも多いのですが、受診の際はまず泌尿器科がよいでしょう。 前立腺は正常な状態であれば重さはわずか数グラム、栗の実程度の大きさしかありません。 その中を尿道が通っており、排尿の調節も担っています。

しかし、加齢やホルモンバランスの乱れなどが要因となって前立腺の細胞数が増大すると、様々な症状が現れてきます。 前立腺肥大は50代以上の男性の約2割に見られると言われています。 最も顕著なものとしては、尿道閉塞です。初めのうちは尿が出始めるまでに時間がかかる、尿に勢いがなくなる程度ですが、悪化すると完全に尿が出なくなることもあります。 尿は水分と一緒に不要な老廃物を排出する働きがあるため、滞ると腎機能にも影響を及ぼします。

また、排尿が済んだのにまだ残っているような感じがする残尿感や頻繁に尿意を催す尿意頻拍・頻尿もチェックポイントになります。 排尿後もポタポタと垂れて下着を汚すような「尿の切れが悪い」状態も前立腺肥大のポピュラーな症状の一つですね。 これらを年齢のせいと軽く考えず、早めに医師に相談しましょう。

◆前立腺肥大の診断法

前立腺肥大にはIPSS(国際前立腺症状スコア)というアンケート式の自己診断法があります。 1か月以内に残尿感や頻尿、夜間に尿意で起きたことがあるなどの設問に答えることで可能性を探るものです。 この結果を受診のきっかけとして有効に活用してみてはいかがでしょうか。

医療機関では肛門から指を入れ、直接前立腺を触って硬さや大きさから診断する直腸指診が多いようです。 抵抗があるかもしれませんが、かなり正確な診断が可能な方法です。 その他、血液や尿、超音波検査が併用されることもあります。

◆前立腺がんとの区別は難しい

前立腺がんは男性がかかるがんの中でも多い部類に入ります。 罹患率が高いわりに早期に治療すれば五年生存率は90%以上と、比較的予後は良好なのですが、初期症状が前立腺肥大と酷似しているため、精密検査を受けた時には病状が進行していることも珍しくないようです。

前立腺がん検診は血液によるPSA(前立腺特異抗原)値の測定と直腸指診を組み合わせて行いますが、この結果がよくないからといって即前立腺がんと言うわけではありません。 その目的はスクリーニング(ふるい分け)によって疑わしいものを見つけ出すことです。 最終的な診断はいろいろな検査の結果下されますので、まずは年に一度の受診を習慣化しましょう。

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